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ケーススタディ 紙ベース業務の脱却から統合オペレーションシステムの構築へ

株式会社東京スター銀行様

質の高いユニークな商品やサービスを展開する株式会社東京スター銀行(以下、東京スター銀行)では、業務改善の一環としてWeb対応電子帳票システム「e-COOD」を導入。紙の帳票を取り扱う際の無駄やリスクの排除に取り組んでいる。導入の狙いと効果についてお話を伺った。

Before/After

課題/目的

  • 紙ベースで仕事をすることの情報漏洩や紛失リスク
  • 紙主体で事業を進めることによる膨大なコスト

業務を支援する電子帳票システム「e-COOD」を導入

効果

  • 検印やメールなどの連携などの機能が充実
  • 既存ホストとの連携と容易なデータ管理
  • 統合オペレーションシステム構築への道筋ができる
  • オペレーショングループ 事務リスク管理
    ヴァイナスプレジデント 山上 良一氏(左)/田島 慶一氏(右)
企業名:
株式会社東京スター銀行様
所在地:
東京都港区
設立:
2001年6月11日
URL:
http://www.tokyostarbank.co.jp/ ターゲットブランクアイコン
事業内容:
預金業務、貸し出し及び債務保証業務、内国為替業務、外国為替業務、有価証券業務、商品有価証券業務、ノンリコースファイナンス業務、投資信託・保険商品販売業務など

東京スター銀行の事業概要

東京スター銀行の事業概要をご紹介ください

東京スター銀行は、「ファイナンシャル・フリーダム」=「お客さまをお金の心配から解放する」を企業理念に、お客さまがお金について気軽に相談することができる店舗を展開しています。また、法人部門においても、ノンリコースローンや事業の証券化など、新しい金融手法で中堅・中小企業のお客さまを支援する活動に取り組んでいます。

当行では、一方的に銀行側が説明をするのではなく、目標達成へ向けてお客さまと一緒に資産に関する解決を見いだしていく手法を取っております。このような取り組みは外部からも高い評価をいただいており、「資産運用・ローンの提案力」において上位にランキングされています。

e-COODで還元帳票を電子化

e-COODをどのように利用していますか

銀行業務で利用する還元帳票類をe-COODで電子化しています。帳票の検索や閲覧はもちろん、コメント記入や承認手続きといった業務を、すべてWebブラウザー上で実施できるようにしました。

年間数百万枚の紙を取り扱う際の無駄やリスクを排除

帳票の電子化に取り組んだ背景を教えてください

ご存じのように帳票のやり取りは、銀行業務の基本となる業務です。当行においても年間で数百万枚規模の紙を使用しています。しかし、紙(帳票)の検索や受け渡し、管理・保管には手間と時間と場所が必要です。また、紛失や情報漏えいといったリスクが常につきまとい、業務の効率化を妨げる要因ともなっており、同時に大きなコスト負担ともなっていました。

銀行業界全体にとって厳しい状況が続く中、当行では安定的かつ健全性の高い事業基盤を構築するべく、業務のさらなる効率化に取り組んでおり、その一環として電子帳票を導入しました。

コア業務にかかわるシステムとして妥協せずに選定

電子帳票システムを選定したときの要件を教えてください

電子帳票システムは、日々の業務で全行員が使用するシステムであり、導入コストも小さくありません。そのため、できるだけ妥協はしたくないと考えていました。帳票の使い勝手やセキュリティといった電子帳票の基本的な機能は当然ですが、次の5つのポイントに重点を置き、導入するシステムを選定しました。

  • ワークフローと連動した検印機能
  • 承認の滞留や遅れを防止できること
  • 承認の際、帳票の内容が間違いなく確認されること
  • 検索やレポート機能が充実していること
  • ホストコンピュータとのデータ連携

「電子帳票は、日々の業務で全行員が使用するシステムなので、妥協はしたくないと思いました」

株式会社東京スター銀行 田島 慶一 氏

当初は候補になかったe-coodを採用

e-COODを採用した理由を教えてください

当初、e-COODは選定の候補に挙がっていませんでしたが、情報システム部門からの推薦もあり比較検討した結果、日商エレクトロニクス(現、双日テックイノベーション)からの提案を採用しました。その理由の詳細は次のとおりです。

1. 検印やメールとの連携などの機能が充実している
選定要件の際に話をした機能、特に検印機能やメールと連携して承認の滞留や遅れを連絡する機能が当行の求めるレベルで実装されている製品が他にはありませんでした。これらの機能は業務プロセスを改善するために欠かすことができません。また、検索やレポートなどの機能も充実していました。

2. 導入実績が豊富なので安心して導入できる
銀行をはじめとした金融機関における導入実績が豊富であるため、セキュリティやシステムの健全性という点についても安心して導入できると考えました。

3. 既存ホストとの連携と容易なデータ管理
あらかじめホストコンピュータとデータをやり取りするための機能が用意されており、事前にサンプルデータでホストコンピュータとの連携を確認できました。また、運用負荷を軽減するためにデータの管理が容易であることも採用の決め手となりました。

4. 日商エレクトロニクスによるサポート
e-COODは、日商エレクトロニクスによる自社開発製品なのでサポート体制が充実していました。また、日商エレクトロニクス自体もさまざまな金融機関との取引経験が豊富なので、業界に明るく、システムの構築からサポートまで一貫して任せられると判断しました。

導入効果

取り扱い帳票を1,000種類から半減することに成功

電子帳票の導入に際して、苦労したことなどはありましたか

帳票の電子化に際しては、どのような帳票がどのように使用されているのかという帳票の棚卸し作業から始めなければなりませんでした。これがとても手間のかかる作業で、一つ一つの帳票についてその管理者と話をして、業務フローを含めた見直しをしなければなりませんでした。

しかし、これを帳票の統廃合に取り組むチャンスと捉え、結果としては1,000種類ほどあった帳票を500種類程度まで削減することができました。システムをスリム化するためにも大きな効果があったと考えています。

また、経営陣、現場、帳票の管理部門、システム管理部門など、社内の調整が多岐にわたりましたが、経営陣にもわかりやすく電子帳票の導入メリットを伝えることで、トップダウンでプロジェクトが進むように促し、全社一丸となってプロジェクトを進めることができました。

時間がたつにつれて保管スペースの空きが増えたことを実感

e-COODの導入によって、業務環境はどのように変わりましたか

各営業店舗の業務で紙を取り扱う機会が減り、帳票の検索・管理・保管に関連する手間とコスト、そして保管スペースが大きく削減されました。店舗の様子を見ると、時間がたつにつれて保管スペースの空きが増えてきたのを実感できるほどで、承認の遅れや帳票の紛失というリスクも解消され、業務環境を大きく改善できたと考えています。

また、帳票の閲覧・検印が滞留していないかの確認、どの帳票がどのように使用されているのかという分析などが容易に行えるようになり、営業店業務の見える化を実現できましたので、今後もさらなる業務改善へとつなげることができると期待しています。

「帳票の保管スペースが大幅に削減されました」

株式会社東京スター銀行 山上 良一 氏

日商エレクトロニクスへの期待

今後の拡張予定はありますか

将来的には今回のシステムをベースとして、手書きの記録簿や債権書類など銀行業務に関係するあらゆる帳票・書類の一元管理を目的とした「統合オペレーションシステム」を構築できればと考えています。

日商エレクトロニクスへの期待があればお聞かせください

日商エレクトロニクスの対応は柔軟かつ迅速で、真剣にビジネスに取り組んでいる姿勢が伝わってきました。今後も、当行の業務改善に協力をお願いできればと思います。


*取材日:2011年6月
*記載の担当部署は、取材時の組織名です。

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