大規模複合企業Koch社がAlkiraを選んだ理由は?
■CXO(CEO,CTO,CIO)■情報システム部門役職者■クラウド戦略担当者
1.Koch Industriesについて
基本情報
企業名 | Koch Industries, Inc. |
設立 | 1940年 |
売上 | 1,100億ドル |
従業員 | 12万人 |
事業形態 | オイル・ガス・ソフトウェア・データアナリティクスなどを扱うコングロマリット |
Koch Industries(以降Koch社とする)はAlkira導入前のネットワーク構成はグローバルネットワークを7つ運用しており、70か国に約700の拠点を持っています。 さらに、Alkira導入前は何十万のスイッチポート、何万のアクセスポイント、何千のルータ・ファイアウォール・アプリケーションを所有していており、MPLSベースのネットワークでした。
コングロマリットについて
コングロマリットは多業種の複合企業体を指します。 日本の企業では「楽天グループ会社」「ソニーグループ株式会社」などがコングロマリットです。特徴としては以下が挙げられます。 M&Aや資本提携が多い 管理するネットワークの範囲が頻繁に変わることで、新たに追加するネットワークの設計を行いますが、回数が増えるほどセキュリティ設定や経路など、考慮するべき点が増え構成も複雑になります。 企業規模が大きい 企業規模が大きければ大きいほど、所謂野良クラウドが発生するなど、管理が煩雑になってしまうケースがあります。 グローバルに拠点を持つ 各々の拠点でネットワークを管理するケースが多く、その場合、整合性のとれた運用・監視が難しいです。
Koch社でも上述した特徴をもった企業であり、企業規模拡大による管理の煩雑さの改善とクラウド移行によるネットワークの複雑さの改善は大きな課題点となっていました。
2.Alkira導入まで
ここからはKoch社によるAlkira導入までのストーリーをご紹介します。
Alkira導入前の問題点
Koch社でのクラウドネットワークの問題点は以下が挙げられました。
- すべての通信がDCを経由した設計になり、拡張の際には時間とコストがかかる
- 事業区分の拡大や吸収合併に伴うインフラ管理単位が広範になり負担増加
- MPLSベースのネットワークにより帯域が制限され、パフォーマンス不足に
なぜAlkiraがハマったのか
これらを改善するためKoch社はまずデータセンターを切り離すため、クラウドネイティブの機能を実装します。 次に、オンプレの環境にあったクラウドへアクセスするためのトランスポートハブをクラウドに移行し、シンプルなネットワークにしようとしました。また、SD-WAN、専用線を導入しパフォーマンス向上を試みました。
しかし、これらの実現するために2年を費やしたにも関わらず、ネットワークは複雑化し構成を理解した管理は不可能となります。 さらにこの地点で迅速かつ広範なデプロイを実現するための施策はなしです。 この状況で出会ったのがAlkiraでした。
Alkiraはわずか半日で上述した問題を解決しました。 クラウドへアクセスするためのトランスポートハブはすべてAlkiraが担い、複雑化したネットワークの管理も可視化された一つのポータルサイトより可能になりました。 始めはAWSのみの接続でしたが、追加でAzureを導入する際も、通常なら3~6ヵ月かかるところ、1日に短縮できています。 パフォーマンス面でも、SD-WAN、専用線を維持し、AWS-Azure間の通信も回線容量も改善しました。
3.Alkiraを導入して感じた「価値」とは
Alkiraを導入したことにより、以下の要素を実現させました!
- クラウドへの接続方式を選ばない設計に
- Day2の機能により必要なインフラの運用・管理コストを大幅に削減※Day2の機能はネットワーク構築後の運用・監視のための機能を指します。Alkiraポータルからユーザーのトラフィックやインフラストラクチャーの状態を一元的に管理することができます。
- 簡素化されたクラウドネットワークの設計、展開、運用が可能に
- クラウドフットプリントのグローバルな拡大も容易に

まとめ
米国での事例が徐々に増えてきており、今後、日本での事例も出てくることでしょう。 米国での事例として公開されているTekion社とWarner Music Groupに関する解説は次回以降のブログで紹介させていただきます。