
2025年05月12日
IntelligenceなNutanix DRの機能紹介
こんにちは、双日テックイノベーションの工藤と申します。
近年、自然災害やサイバー攻撃の増加に伴い、企業のディザスタリカバリ(DR)対策の重要性が高まっています。
Nutanix DRは、シンプルかつ効果的なDRソリューションとして注目を集めています。
本記事では、Nutanix DRの基本概念と弊社エンジニアの江尻と検証した結果をご紹介します。
このブログの目次
Nutanix DRとは?
Nutanix Disaster Recovery (DR) とは、ネットワークの停止や計画的なメンテナンス中にエンティティを保護および復旧できるソリューションです。
Nutanix DRには従来からあるProtection Domainベースのものと、Prism Centralベースの2種類があります。
・従来のDRソリューション(Protection Domainベース):
スナップショットを使用して、データの特定の状態を保存し、必要に応じてその状態に戻すことができます。
これにより、データの変更や削除があった場合でも、以前の状態に復元することが可能です。
このソリューションを利用するには、NCI STARTER以上のライセンスが必要です。
・Prism CentralベースのNutanix DRソリューション:
広範なツール、ポリシー、手順を使用して、IT機能および事業活動の復旧を支援します。
これには、リカバリプランニングやランブック自動化などのオーケストレーション機能が含まれます。
従来のDRソリューションと比較して、VMの起動順序、ネットワークマッピング、ゲストOS内スクリプトの実行など、
より複雑な操作に対する柔軟性が向上しています。
このソリューションを利用するには、NCI Pro + アドバンストレプリケーションアドオンライセンスまたは
NCI ULTIMATEライセンスが必要です。
Prism CentralベースのDRソリューションには、以下のデプロイメントタイプがあります。
・オンプレミスAZ間のディザスタリカバリ:
2つのオンプレミスAZ間のDRソリューション。
・オンプレミスAZとNutanix Cloud AZ(DRaaS)間のディザスタリカバリ:
オンプレミスAZとNutanix Cloud AZ間のDRソリューション。
Nutanix DRaaSは、Nutanix Disaster RecoveryのNutanix Cloud AZへの拡張です。
・オンプレミスAZとNutanix Cloud Cluster(NC2)間のディザスタリカバリ:
オンプレミスAZとNC2 AZ間のDRソリューション。
・2つのNutanix Cloud Cluster間のディザスタリカバリ:
2つのNC2 AZ間のDRソリューション。
Prism CentralベースのNutanix DRソリューションでは、以下のレプリケーションスケジュールがサポートされています。
・ Async DR(非同期)
・ NearSync
・ Synchronous Replication(同期) ※ オンプレミスAZ間のみ
Nutanix DRを使用すると以下のようなメリットがあります。
・ データ損失の最小化
・ アプリケーションのダウンタイムの防止
・ 圧縮、イレイジャーコーディング、重複排除、階層化などのNutanixデータ管理機能との連携
・ ネットワーク圧縮による同期レプリケーションの総帯域幅使用量の削減
また、Nutanix DRは、AHVとESXi間のクロスハイパーバイザーディザスタリカバリ(CHDR)をサポートしています。
Nutanix DRの導入には、サイト分析、DR設定の強化、DR環境と保護の設定、DRの構成などの段階が含まれます。
検証と検証結果
本検証では、Prism CentralベースのNutanix DRの検証を実施しました。①検証環境イメージ
②DR環境実装の流れ
③検証内容と結果
まとめ
本検証により、Nutanix AHV環境でのDR機能が正常に動作し、データ同期・復元の各プロセスが確実に実行されることを確認しました。
特に、異なる同期間隔でのデータ転送、復元時のIPアドレス変更、仮想マシンの起動順序制御、ポストスクリプトの実行が問題なく行えることが実証されました。
NutanixのDR機能を活用することで、災害時の迅速な復旧と業務継続性の向上が期待できます。
NutanixのDR機能についてのご質問、またはNutanix全般に関するご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。経験豊富なエンジニアが、お客様の課題解決に向けて親身にサポートさせていただきます。