エンジニアブログ BCP対策にも使える!ネットワーク投資を最適化するCitrix ADC Pooled Capacity

コストを抑えてBCP対策がしたい、そんな悩みを抱えているサービス事業者は多いのではないのでしょうか。 本記事では、"Citrix ADC Pooled Capacity"というプール型のサブスクリプションライセンスをご紹介し、そのお悩みを解決いたします!

木村 詩織

入社3年目のNWエンジニア
コロナ真っ只中での入社から早3年。そろそろ海外に行きたいです。

1. Citrix ADC Pooled Capacityとは

本記事では、Citrix ADC Pooled Capacityについてご紹介いたします。

今まで、ライセンスを購入する際は「帯域10Gbpsのハードウェア」や「帯域10Gbpsの仮想インスタンス」といった
帯域ベースの買い切りライセンスが当たり前でした。

Citrix ADC Pooled Capacityは「帯域」「インスタンス」を分離して提供しており、
Citrix ADCのゼロキャパシティハードウエア、もしくは仮想インスタンスにライセンスを適用することが可能です。
Citrix ADC Pooled Capacityに必要なものは、下記3点のみです。
① ゼロキャパシィハードウェア or 仮想インスタンス
② Pooled Capacityのライセンス(プールする帯域およびインスタンスライセンス)
③ ライセンスを管理するCitrix ADM

Citrix ADC Pooled Capacityの最大のメリットは、「使いたい分だけ自由にライセンスの割り当てが可能」という点です。
Citrixにはハードウェア版のMPXやSDX、また仮想版のVPX、CPX、BLXといった様々なプラットフォームを提供しておりますが、
Citrix ADC Pooled Capacityであれば、どのプラットフォームでも関係なく、ライセンスの割り当てが可能です!

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2. サービス事業者が抱えている課題

なぜ、Citrix ADC Pooled Capacityのような、プール型のサブスクリプションライセンスが登場したのでしょうか?
登場した背景には、下記のようなサービス事業者の抱える問題にありました。

①コストを抑えてBCP対策を実施したい
 日本は災害大国ともいわれており、障害が起きた場合でも安定したサービスを実現するため、BCP対策は必須です。
 しかしBCP対策をするためには、今ある環境と同じ環境を別途用意しなければならず、単純計算でも2倍のコストがかかってしまいます。
②急増した通信量に対応したい
 どんなサービスがヒットするか分からない今の時代だからこそ、サービスリリース後に通信量が変動しても柔軟に対応したい...。
 そんな悩みを抱えているサービス事業者も多いのではないでしょうか。
③オンプレミス、クラウドを柔軟に利用したい
 自社でSLAを管理したいが、オンプレミスの環境へ戻すのには時間がかかる...。
 オンプレミス環境、クラウドの環境を柔軟に利用したい...。

上記課題の解決方法は様々ありますが、本記事ではその中から"Citrix ADC Pooled Capacity"を使った解決方法をご紹介いたします!

3. BCP対策、その他ユースケース

実際のユースケースを見ながら、Citrix ADC Pooled Capacityをご紹介いたします。

従来まではBCP対策のために、現行の環境と同じ環境を別途用意しなければならず、単純計算でも2倍のコストがかかってしまいましたが、
Citrix ADC Pooled Capacityであればその必要はございません。
もし、本番サイトで障害が起こった場合でも、本番環境のライセンスをそのまま災害対策用のサイトへ移行できるため、追加コストなくBCP対策が可能です。



ユースケース2: サービスの使用状況に合わせたライセンスの割り当て

これからサービスA、サービスBという2つのサービスのリリースを控えており、それぞれの通信量を予測し、初めにサービスAには20Gbps、サービスBには10Gbpsのライセンスを割り当てたとします。



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サービス開始後、サービスBがヒットし、想定以上のアクセスが発生、通信がひっ迫してしまった...!
そんな場合でも、Citrix ADC Pooled Capacityであれば、その時のサービスの使用状況に合わせてライセンスを割り当てることが可能ですので、追加でサービスBにライセンスを割り当てることができます!
このように、予測できない通信に対しても、迅速に対応することができます。



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ユースケース3: オンプレミスとクラウド間の柔軟な移行



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クラウドの環境でサービスを開始したものの、サービスがヒットしたことにより、通信量が急増。
自社でSLAを管理するため、オンプレミスの環境へ戻したい場合にも、
Citrix ADC Pooled Capacityであれば、オンプレミスの環境、クラウドの環境関係なくライセンスの割り当てが可能です。

4. まとめ

Citrix ADC Pooled Capacityのメリットのまとめです。
①本番環境のライセンスを再割り当てが可能なため、追加コストなくBCP対策が可能
②サービスの通信量に合わせた柔軟なライセンス割り当てが可能
③オンプレミスの環境、クラウドの環境関係なくライセンスの割り当てが可能

Citrix ADC Pooled Capacityであれば、サービス事業者様が抱えている上記課題の解決にお役立てできると考えております。

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