前回に引き続き、Nokia 7750 SR-2s におけるコントロールプレーン冗長化の概要を紹介します。キャリアネットワークでは、装置障害時でもサービスを止めないことが重要であり、特にコアルータではデータプレーンだけでなく、ルーティング制御を担うコントロールプレーンの可用性がサービス継続性を左右します。
7750 SR-2sでは NSR(Non‑Stop Routing)を利用することで、制御系障害が発生してもルーティングやトラフィック影響を最小限に抑える設計が可能です。本記事では、NSR の効果を実機検証の結果とともに紹介します。
CPM 冗長構成において、単に制御プレーンを冗長化するだけでは、CPMのスイッチオーバー時にルーティングが一瞬止まるという問題が残ります。そこで利用されるのが NSR(Non Stop Routing) です。
NSR は、Active CPM で動作しているルーティングプロトコルの状態を Standby CPM に同期することで、CPM スイッチオーバー時でも 経路制御を止めずに継続させる仕組みです。
つまり、「CPM が切り替わっても、ルーティングは切れない」ことを目的とした機能になります。
■試験条件
-OSPFのネイバーは7750 SR-2sとTester間で2ネイバー確立させる
-OSPFで1000経路を7750 SR-2sに学習させる
-全ての経路宛にトラフィックを印加する
■試験方法
トラフィック印加中にActice CPMを抜去し、スイッチオーバーを発生させる。
■確認ポイント
OSPFのセッション状態、トラフィックロスの有無
■試験構成
■CPMのスイッチオーバー時の挙動
→Acitive CPMがA から Bへスイッチオーバーをしている事を確認
→スイッチオーバーが動作した時間は09:42:01 でスイッチオーバーの理由は「アクティブCPMとの同期喪失」となっている
→OSPFのネイバー情報からもCPMのスイッチオーバー後にプロトコルの再接続は発生せず、Up Timeも継続してカウントされている事を確認
→Testerの結果からCPMのスイッチオーバーを実行した時間単においてもトラフィックロスは発生していない。
■結果
以上のことから、OSPF では、CPM スイッチオーバー後も Neighbor セッションの再確立は発生せず、Up Time が継続していることを確認しました。
トラフィックのドロップも発生しておらず、NSR により制御プレーン切り替えがデータプレーンに影響していないことが分かります。
続いて、BGPでもOSPFと同様の試験を実施します。
■試験条件
-BGPのPeerは7750 SR-2sとTester間で2Peer確立させる
-BGPで1000経路を7750 SR-2sに学習させる
-全ての経路宛にトラフィックを印加する
■試験方法
トラフィック印加中にActice CPMを抜去し、スイッチオーバーを発生させる。
■確認ポイント
BGPのセッション状態、トラフィックロスの有無
■試験構成
■CPMのスイッチオーバー時の挙動
→Acitive CPMがA から Bへスイッチオーバーをしている事を確認
→スイッチオーバーが動作した時間は10:06:01 でスイッチオーバーの理由は「アクティブCPMとの同期喪失」となっている
→BGPのPeer情報からもCPMのスイッチオーバー後にプロトコルの再接続は発生せず、Up Timeも継続してカウントされている事を確認
→Testerの結果からCPMのスイッチオーバーを実行した時間単においてもトラフィックロスは発生していない。
■結果
以上のことから、BGPにおいても、CPM スイッチオーバー後もBGP Peerの再確立は発生せず、Up Time が継続していることを確認しました。
トラフィックのドロップも発生しておらず、NSR によりコントロールプレーンの切り替えがデータプレーンに影響していないことが分かります。
Nokia 7750 SR-2s の CPM 冗長と NSR を使った検証を通して、コントロールプレーンに障害が起きてもサービスを止めずに運用できることが確認できました。
CPM 冗長を組むことで制御系の安定性が確保でき、マネジメントポートの冗長化を行うことで、運用面でも安定性を高めることができます。
さらに NSR を組み合わせれば、CPM のスイッチオーバー時にもルーティングやトラフィックへの影響がなく、まさに「制御プレーンの障害でも通信が止まらない」設計が実現できます。それだけでなく、7750 SR-2s は単なる冗長構成のルータではありません。キャリアグレードならではの高性能と柔軟性を備え、豊富なインターフェースや大規模ネットワークにも対応できるスケーラビリティを持っています。さらに、運用を助けるソフトウェア機能も充実しているので、複雑なネットワークでも信頼性と拡張性、運用効率を同時に追求できるのが強みです。
実際に触れてみると、7750 SR-2s は「現場のことを考えて作られたルータ」だということを改めて感じます。
長く安定して運用できる安心感があり、規模の大きなネットワークでも頼れる存在です。
今回ご紹介したネットワーク製品である NOKIA 7750 SR-2sについて、さらに詳しく知りたいお客様には、打ち合わせでの詳細な説明も可能ですので、ぜひお問い合わせください。御見積や製品カタログなどのご要望についても、以下の「お問い合わせ」ボタンよりお問い合わせください!
森永 用成
数十年Juniper製品のプリセールスエンジニアとして活動しています。
2025年度からはプロダクトエンジニアとしてネットワーク商材の立ち上げを実施!
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