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ケーススタディ 川崎重工業グループとして汎用ボイラに実績。システムのリプレースを気に仮想サーバーを導入することで、著しい費用削減とBCP対策を実現。

川重冷熱工業株式会社様

川崎重工業グループで空調用熱源機器・汎用(はんよう)ボイラの設計・開発、製造、販売そしてアフターサービス・メンテナンスまで一貫して担う川重冷熱工業(以下、川重冷熱)は、従来ブレードサーバー+SANで運用していた業務システム系の仮想サーバー群を、Webスケール型ハイパーコンバージド・インフラストラクチャー「Nutanix Xtreme Computing Platform」にリプレース。運用負荷の削減とBCP対策の強化を実現した。複雑化しがちな統合化仮想サーバー環境構築のポイントについて伺った。

Before/After

課題/目的

  • ブレードサーバーによる管理がコストとセキュリティ面で課題があり、仮想化にて集約
  • ストレージとファイバーチャネル(FC)で接続していたが、多大なコストに負担感
  • 統合仮想サーバーの運用負荷の大きさ

日商エレクトロニクスの支援により、Nutanix導入

効果

  • ストレージがサーバーに統合されたため、SANまわりの接続問題が解消
  • 負荷軽減とBCP対策のため、オールインワン型のプロダクト導入を実現
  • 現時点のコストだけではなく、複雑なシステムを持つことでトラブル対策の負荷が上昇する予防コストの削減も実現
  • 企画室 経営管理部
    情報システムグループ長 川嶋 達也 氏
企業名:
川重冷熱工業株式会社様
所在地:
滋賀県草津市青地町1000番地
設立:
1972年(昭和47年)3月10日
従業員数:
529名(2022年3月末現在)
URL:
https://www.khi.co.jp/corp/kte/index.php ターゲットブランクアイコン

川重冷熱の事業概要をご紹介ください

川崎重工業(以下、川崎重工)グループの当社では、主に大型ビルや工場の空調用温水・冷水を発生させる吸収冷温水機や冷凍機、蒸気を発生させるボイラの設計・開発、製造、販売そしてアフターサービス・メンテナンスまで一貫して行っています。ホテル・病院・オフィスビル・大型商業施設・工場・地域冷暖房といった様々な場所の冷暖房の熱源として利用されている吸収冷温水機・冷凍機は、省電力機器であることや、自然冷媒である水を冷媒としていること、また未利用熱を有効に活用できることから、その優れた環境性能が再評価されています。また、汎用ボイラは、地域冷暖房・工場用の大型ボイラから暖房・給食センター用の小型ボイラまでさまざまな品揃えを持ち、主に産業用動力源として利用されています。資源エネルギーを経済的に利用できる製品はもちろんのこと、常にお客様の満足を求めて長期間の製品保証をはじめとする製品のライフサイクルコストの低減に努めています。

当社では販売・保守拠点網を自社で持っており、私ども情報システムグループでは、これらを支える各種社内システムと、全国展開している販売・保守拠点のITシステムを構築し、運用しています。

社内システムについて

御社のシステムとその構成について教えてください

当社のシステムは、会計系システム、ERP、業務システムの3つに分かれています。経理などの会計系システムは、川崎重工グループ全体で共通のシステムを利用し、生産管理などを行っているERPは当社の専用システムで稼働しています。
また、業務システムはActive Directoryサーバー、グループウエア、技術情報管理、CADサーバー、各種Webシステム、ファイルサーバーなどが稼働しており、本社・各拠点あわせて約500ユーザーが利用しています。これらのサーバーは個別のサーバーで稼働していたものを、ブレードサーバーに集約したものでした。当初はそれぞれのサーバーを1ブレードずつ割り当てようとしていたのですが、コストや、管理面で問題があることがわかり、方針を変更。7ブレードのブレードサーバー上に仮想サーバー環境を構築し、これらのサーバーを仮想化して一つに集約しました。

統合した仮想サーバーの運用も大変だったと伺っています

当時のブレードサーバーでは内蔵できるストレージがさほど多くなかったため、外部ストレージを利用する必要がありました。このため、SANをファイバーチャネル(以下、FC)で接続する構成にしていましたが、FC接続は構成の変更や保守に多くの手間がかかり、運用・管理において負荷がかかっていました。

川重冷熱工業株式会社 川嶋 達也 氏

「Nutanix Xtreme Computing Platform」の採用理由と導入効果

導入のきっかけをお聞かせください

導入・運用負荷の削減とBCP対策のため、オールインワン型のプロダクトを探していました。
サーバー統合したブレードサーバーを導入して5年が経過しリプレースの時期となったため、適切なシステムの検討をはじめていました。特にSANの運用で苦労していたため、運用負荷が削減できる、サーバー、ストレージ、そして仮想環境までがオールインワンで導入・運用ができるプロダクトを中心に探していました。また、ちょうど川崎重工グループ内でBCP対策強化の動きもあり、BCP、特にディザスタリカバリ(以下、DR)に対応しやすいという点が重要な検討ポイントでした。
他社製品もいくつか調べていたのですが、とある展示会で「Nutanix Xtreme Computing Platform」(以下 Nutanix)を知り、話を伺ったところ、まさに理想的な機器ということがわかり、将来性もあると感じ導入を決定しました。

導入後の効果

どのような導入の効果がありましたか

「仮想化システムのシンプル化」「ディザスタリカバリ環境の容易な構築」「運用負荷の削減」の3つの大きな効果がありました。
何よりもストレージがサーバーに統合されたので、これまで悩みの種であったSANまわりの接続問題が一掃されたことは大きいと感じています。複雑なシステムはトラブルが発生した時の対処に手間がかかりがちですが、ハードウエア構成がシンプルになったので、その点のリスクが大幅に減ったと考えています。

DR環境が容易に構築できたのも大きなメリットです。ちょうどリプレースの時期と前後して、川崎重工が最新のデータセンターを開設したこともあり、DR用のバックアップサーバーをこのデータセンターに設置することにしました。当初はVMWareのソリューションとストレージの機能でDR環境構築を考えていたのですが、システムの構築、そしてその後運用を行う私たちの業務負荷を考慮するとかなり負担が大きくなることがわかりました。
Nutanixなら追加のソフトウエアやハードウエアを導入しなくても、2台のNutanixだけでDR環境が簡単に構築できるということで、Nutanixをデータセンターに設置。非常に手離れの良いDRシステムの構築ができました。

また、システムの安定性も特筆すべき点だと思います。稼働から1年半ほどたちますが、ほぼノートラブルで、それこそ日商エレクトロニクスさんに来ていただくこともなく済んでいます。もともと、情報システムグループは小所帯でさまざまなシステム、そして全国展開する拠点のITシステムを運用していかなくてはならないため、手のかからないシステムほどありがたいものはありません。もちろんパフォーマンスも良好で、全体的にとても満足しています。

システム構成図

今後の展開

今後、どのようにNutanixを活用していきますか

導入を検討しているVDI環境の基盤として考えています。
今回のNutanixの導入で、業務システムは安定して稼働しているため、今のところ大きなシステム変更の予定はありません。
最近検討を始めたのは、VDI環境の導入です。セキュリティと内部統制を考えると、社内のデスクトップ環境や、営業担当者のモバイル環境をVDIに移行出来ないかを検討しています。その際のサーバーとしてはこれまでの実績と運用のしやすさからNutanixが最適だと考えています。まだVDIの導入を決定したわけではありませんが、導入をする場合はNutanixがVDIサーバーの最有力候補になるでしょう。

川重冷熱工業株式会社 川嶋 達也 氏

日商エレクトロニクスに期待することをお聞かせください

今後もサーバー、そしてVDIなどの最新情報を提供いただければと思います。
日商エレクトロニクスさんはNutanixさんが日本に来る前からNutanix製品を取り扱っているということで、安心してお願いすることができました。
導入時のサポートなどもよく、大変満足しています。導入後は特にトラブルがなくて、お願いすることがなくて残念に思っていますが(笑)。
日商エレクトロニクスさんはVDIなどの導入も数多く手がけているので、今後も新しい情報をいろいろと提供いただけることを期待しています。

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