ケーススタディ
地域密着型クラウドサービスに「Nutanix Xtreme Computing Platform」導入で、高い安定性と運用負荷軽減の実現で顧客満足度向上/新規顧客を獲得
NTTビジネスソリューションズ株式会社 北陸支店様
北陸三県の法人向けに情報通信システムのサービスを行うNTTビジネスソリューションズ 北陸支店。同支店では、地域の自治体や企業からの要望に応え、地域密着型プライベートクラウドサービス基盤としてWebスケール型ハイパーコンバージド・インフラストラクチャー「Nutanix Xtreme Computing Platform」を採用。限られた人的リソース下での運用管理負荷を軽減し、高いサービスレベルを維持することでクラウドサービス事業を成功させた。
Before/After
課題/目的
- CATV事業者からのクラウドサービス開発依頼があったが、運用負荷が膨大
- CATV案件が成功を収め、横展開で増加する新規相談や問い合わせへの対応
日商エレクトロニクスの支援により、Nutanix導入
効果
- 導入や運用管理の効率性を実感
- 導入にかかる時間が以前と比較して約80%減少
- メンテナンスフリーとも感じるランニングコストの実感のなさ
- 規模の大きい企業のクラウドサービス構築の依頼も受けられる体制整備が可能に
-
ITビジネス部 福井IT営業担当
課長 西木 雅幸 氏 -
ITビジネス部 福井IT営業担当
主査 森下 八郎 氏 -
ITビジネス部 福井IT営業担当
山崎 翔 氏
- 企業名:
- NTTビジネスソリューションズ株式会社 北陸支店様
- 所在地:
- 大阪府大阪市北区大深町3番1号
- 設立:
- 平成25年10月1日
- 従業員数:
- 約16,000人
- 事業内容:
- 2013年NTT 西日本の地域会社およびその子会社が合併し発足。法人ユーザーに向けて、情報通信システムの提案構築、サポートなどを行う。北陸支店は福井、石川、富山の北陸三県を営業エリアとし、一般企業や地方自治体などを中心に、地域に根ざしたきめ細やかな営業活動を行っている。
顧客からの要望に応え、『地域密着型』のクラウド基盤を構築
世間でクラウドサービスの普及が始まり、NTTビジネスソリューションズでも積極的に取り組む方針が示された時期、あるCATV事業者から公開用サーバーを稼働させるクラウドサービスを提供できないかと相談が舞い込んだ。
「当時はこのクラウド基盤として、従来型のサーバーとネットワーク、ストレージ構成にて仮想マシン20台を構築しました。物理サーバーやスイッチなど構成は複雑で、導入は大変な作業となりました。しかも、まだ事業の立ち上げ時期で人的リソースも限られており、導入後も提案活動と並行して私たちが日々のシステムの運用管理も行う必要がありました。そのため、この運用工数をいかに削減するかは大きな課題となっていました」。(山崎氏)
一方で営業面から見ると、このCATV事業者向けクラウドサービスは成功を収めた。「地方特有かもしれませんが、地域内の法人で成功事例ができると、あっという間にその話題が地域に広がります。この案件がまさにそうで、他のお客様からもクラウド化の問い合わせやご依頼が舞い込んでくるようになりました。特に自治体のお客様は、クラウドに対する関心は高いものの、まだまだ一般的なクラウドサービスを利用して地域外にデータをおくことには抵抗感をお持ちのケースもあります。そこで我々のような地域で運営しているクラウドサービスであればデータをお客様の身近におけるため、サポートもすぐに受けられるという安心感が大きいようです」(西木氏)
この反響を受け、同部署でもクラウド化のニーズに本格的に対応していく方針を決め、支店にクラウド基盤を構築することとなった。
「Nutanix Xtreme Computing Platform」に一目惚れ
検討初期は、従来どおりサーバーとネットワーク、ストレージでの構成で話を進めていたものの、運用管理の課題を引き続き抱えたままでいることに疑問を感じていた。「そこで日商エレクトロニクスに提案いただいたのが「Nutanix Xtreme Computing Platform」(以下 「Nutanix」)でした。担当者3人で話を聞き、導入や運用管理の容易性や拡張のしやすさから、3人とも『我々のニーズにベストマッチだ』と一目惚れしました。しかもNutanixを接続するネットワークスイッチも、同様に導入・設定が簡単でスケールアウトがしやすく、日商エレクトロニクスで動作保証済のBrocade VDX 6740をご提案頂き、ネットワーク側との接続性を心配する必要もありませんでした。」(森下氏)
Nutanix導入の効果
実際に導入、運用を開始するとNutanixの良さをすぐに実感したという
ポイント1 導入作業にかかる時間が従来に比べて80%削減
「Nutanixでは、事前にハードウエアの検証まで済んでおり、ハイパーバイザーもプリインストールされています。導入作業はネットワークに接続すればよいだけで、これまでのような複雑な構築作業はいりませんでした。従来だと構築作業に数日かかっていたところを、設置含めて1日で完了してしまいました。その後、すぐにクラウドサービスの仮想マシンを作成することができたので提供時間が大幅に削減され、お客様に感謝されました。」(山崎氏)
ポイント2 仮想化システム運用にかかる負荷も80%の削減
「一番の課題となっていた運用管理面では、直感的な操作ができる管理コンソールPrismで非常に業務が楽になりました。仮想マシンの状況やシステム全体の統計情報まで一覧ですぐに見ることができますし、作業として負担の大きいストレージのボリューム管理もPrism上で簡単にできるようになりました。従来型のシステムと比較しても8割程度は運用管理にかける時間が減りました。ある日は、日頃まったく操作しない西木に管理ツール画面をのぞかれ『次は××を見たいから、ここをクリックしてくれ』と横から操作を指示されたこともありました。まさに『直感的』なインターフェースだと思います(笑)。
システムとしても非常に安定していて導入から1年余り経ちますが、特にトラブルもなく、メンテナンスフリーと言っても過言ではない状態です。そういう意味ではPrismのトラブルシューティング力など100%経験できてないかもしれませんね。」(山崎氏)
ポイント3 顧客増加にもサービス無停止で容易に基盤拡張が可能
パフォーマンス面でも評価している。「現在、地域の自治体6施設向けにActive Directoryファイルサーバーやグループウエアサーバーなど、様々なサービスをプライベートクラウド上に構築しています。中でもあるお客様には従来のオンプレミス環境より格段にシステムが速くなったという声もいただきました。」(森下氏)同社のプライベートクラウド基盤は、そのパフォーマンスと安定性が話題を呼び、順調に顧客数を伸ばした。当初3ノード構成でスモールスタートした基盤は、1年もたたないうちに拡張を行うこととなったが、その際も大きなメリットを感じたという。
「従来型のサーバーとストレージで構築した基盤の拡張作業を行う場合は、高いスキルとシステム設計の見直しなど、複雑な作業が求められていました。このため拡張作業を行う際には、事前準備に時間をかけ、さらに不測の事態に備えて夜間に作業を行っていました。しかし、Nutanixは複雑で難しい設定は一切不要です。Prismからほんの数クリックするだけでほとんど手間がかかりません。我々の負担が軽いだけでなく、お客様に対してもサービスレベルを低下させずにシステムを増強できるので大変助かっています。また、Nutanixのみならず、Nutanix接続用Brocadeスイッチも簡単に無停止でスケールアウトできるので、将来のユーザー増加にはまったく不安がありません。」(山崎氏)
DaaS基盤としても提案を開始
これまでの実績をもとに、今後Nutanixを基盤とした新しいサービスを検討している。
「クラウド基盤サービスは順調にユーザー数を増やしており、この度5ノード目を追加することになりました。これまでは自治体を中心とした公的機関が多かったのですが、今回、かなり規模の大きい民間企業のシステムをホスティング環境から移行することになりました。これも、これまでの実績が評価されたのだと思います。最近は、資産の削減や、運用コスト削減ができるクラウド環境に非常に関心をお持ちのお客様がますます増えています。今後も積極的にクラウド環境のご提案を進めて行きたいと考えています」(西木氏)。
「構築時間や運用負荷を削減することで、顧客訪問時間とお客様への提案時間に多くの時間を割けるようになりました。おかげでお客様の様々なニーズを直接聞くことができます。これまではIaaS、SaaSといったサーバー仮想化のご提案が中心でしたが、昨今ではVDIに関心をお持ちのお客様も出てきていて、DaaSのご提案を始めています。こちらもNutanixを基盤として事業化を目指して行きたいと考えています」(森下氏)。
これからも手厚いサポートと最新情報の提供を期待
最後に森下氏は「日商エレクトロニクスさんとはもう10年以上のお付き合いをさせていただいていますが、Nutanix含めVMware、Brocadeスイッチなどの導入・構築、運用まで全面的にサポートいただいており、パートナーとして非常に信頼しております。ぜひ、これからも同様のお付き合いをいただければと思います。今回のNutanixによる「地域密着型クラウド」ビジネスをいかに広げていくか、という面では引き続き様々なヒントやご協力をいただければありがたいと思っています。特にNutanix独自のハイパーバイザーAcropolis Hypervisorは、ハイパーバイザーのコストを削減できるということで非常に期待しています。今後もNutanixのような新しい技術やトレンドをご紹介いただければと思います。」と語る。
地域の特性を生かしたNTTビジネスソリューションズ北陸支店「地域密着型クラウド」は今後さらなる拡販が見込まれる。日商エレクトロニクスはNutanixの特長を最大限活用したクラウド基盤をトータルでサポートしていく。
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