こんにちは。STech I Alkira担当の吉田です。
近年、オンプレミスや各種パブリッククラウドをネットワーク接続したマルチクラウド/ハイブリッドクラウドの事例が増えています。パブリッククラウドの登場によって、サーバーやストレージは簡単スピーディに作成・変更できるようになった一方で、ネットワークは、ルーターなどの従来型のネットワーク機器が多く残っており、クラウド化の大きな足かせになっています。
本記事では、将来的なマルチクラウド化に備え解決しておくべきクラウドネットワークの課題と解決策をご紹介します。
こんな人にオススメ!
- 情シスのネットワーク担当者
- 現場のネットワーク担当SE
クラウドもオンプレミスもネットワーク設計の手間はそれほど変わりません。
オンプレミスでDC内にセットアップしていた内容と同じことを、クラウド上でも行う必要があります。
例えば、クラウドにおいても仮想ルーターや仮想ファイアウォールを構築し、冗長化などを検討する必要があります。
どちらかと言えば、クラウドの方が抽象化されているため、設計が分かりづらい場合もあります。
AWSにはAWSのルールや構築手法があるように、クラウドにはクラウド特有のコンポーネントやルールがあります。
使いたいのは基盤となるネットワークでなくアプリケーションですが、クラウドならではの構造を把握する必要があり、
このようなクラウドのスキルセットの習得には時間が掛かります。
スキルセットの習得にはできるだけ時間をかけたくないものですが、設計構築を外部にお願いすると、調整やコスト、
いざという時にスピーディに構成変更がきかないなど、負担になります。
サービスプロバイダーとの調整、サービスプロバイダーとクラウドプロバイダーの調整、もしくはお客様自身でクラウドプロバイダーと直接調整する場合もあります。このような調整には手間と時間が掛かり、クラウドへ接続するだけで数カ月かかる場合があります。
クラウドやオンプレミスが接続できた、と思ったらクラウドだけ内部が抽象化されるような傾向があります。
このため、障害発生時に何が起こっているか分かりづらく、仮想ネットワークが増えれば増えるほど、どこがどのようにつながっているのか把握することが難しくなります。結果的に、障害の復旧に時間がかかったり、運用上の負荷が増えてしまう可能性もございます。
マルチクラウドでは、異なるクラウドと異なるクラウドをつなぐことになりますが、クラウドごとにルールもコンポーネントもばらばらです。シングルクラウドは設計が比較的シンプルですが、クラウドが分かれると、設計が一気に複雑になります。
それぞれのクラウド特性に応じたセキュリティ対策が必要になり、複雑となるため、管理者の負担が大きくなります。
近年利用が増えているSaaSなどのクラウドサービスが社内のオンプレミスにまたがっている場合があり、このような構成で同一なセキュリティレベルを維持することも、解決すべきセキュリティの課題になります。
AWSネットワーク1つであれば、AWSポータルだけを管理すれば良いため、運用・管理は分かりやすいかもしれませんが、AWSとAzureなどの複数のクラウドネットワークを管理できるポータルが無いため、運用・管理が難しくなります。
「AWSなら知っている」「Azureなら知っている」というように一部のクラウドだけを知っている人材の確保はそこまで難しくないかもしれません。しかし、マルチクラウドで必要となる複数のクラウドを理解している人材は少ないのが現状です。
それぞれのクラウドを扱える人材がいなければ、外部に頼らざるを得ませんが、そうなると外注化コストが何倍にもなります。
理想としては、適材適所で使いたい機能毎やサービス毎にクラウドを使い分けたい所ですが、コストやオペレーションを考えて結局シングルクラウドに落ち着いてしまう、ということになりがちです。
できる限りポータル1つで解決されているものを選ぶことで、設計の手間を減らしましょう。
サービス化、自動化されているものを選ぶことで、スキルセットの習得の時間を省きましょう。
自分自身でも簡単に操作できそうだなというものを選ぶことで、内製化し、外注化コストや調整の手間を減らしましょう。
クラウド、オンプレミスのネットワーク接続するサービスが増えてきました。
ただし、接続後の運用課題まで解決するサービスはなかなかありません。接続から接続後に直面する運用課題も考慮したサービスを選びましょう。
マルチクラウドを利用するには、そもそもクラウドネットワークの課題から解決する必要があり、従来のネットワークの制約、セキュリティ、運用管理などが大きな課題になります。
ただし、これら課題を解決すればクラウドネットワーク課題も解決し、将来的なマルチクラウド化もぐっと近づきます。
マルチクラウドにおけるネットワークのメリットや課題・導入ポイントを把握し、自社のマルチクラウド導入へつなげて行きましょう。